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国際公務員として働く

国連等の国際機関で働く職員のことを国際公務員と呼びます。国際公務員(または国連職員)であると名乗ると、「外交官の方ですか?」「外務省の職員ですか?」と言われることがあります。時には、「日本の国益のためにがんばってください。」なんてことを言われることさえあります。自分も国連に興味を持つ前はそうだったので、このような誤解はとてもよくわかります。

国際機関は政府間の機構で、そこで働く職員(国際公務員)にはいろんなタイプがあります。例えば機関そのものを運営するために必要な「裏方」であったり、事業をフィールドで実施する「最前線」であったり、長期的な問題を調査したりする「研究者」タイプであったりと、様々です。またその分野も、人道援助、医療、経済、紛争解決、法律、人事、財務、IT、行政、教育、環境、広報などなど、多岐にわたっています。

どんな仕事をするにしても、「公務員」という名の示す通り、出身国などの特定の国を代表して働くのではなく、中立の立場で働きます。ですから、加盟国間の「調整」をしたり、合意に従って事業を「実施」したりはしますが、基本的には出身国に便宜を図るような立場にはありません。雇用契約をするとき、事務総長宛の中立性を誓った宣誓書にサインすることになっていて、僕も実際に過去3回(ジュネーブ、NY、ボン)サインしました。

国際公務員として働くことに、僕はとてもやりがいを感じています。僕の仕事はITなので、上の説明で言うところの「裏方」ですから、国連の活動の受益者からすこし遠いところにいます。それでも、とても多国籍な環境で仕事ができますし、機関が担っている国際協力の活動に裏方として貢献していると実感できます。

もちろん全ての面で理想的な職業というわけではなく、マイナス面もたくさんあります。例えば日本の民間企業などにくらべると組織が非効率であったりとか、仕事上の意思疎通にもっと労力が必要だったりとか、コスト・競争・成果などの意識が低かったりとか。民間企業を経験している分、これらのマイナス面は本当にストレス以外のなにものでもありませんが、それらを差し引いても、国際公務員という職業はとても気に入っています。

テーマ : 海外で働く
ジャンル : 就職・お仕事

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[ mickey10044 ] [2006/05/21 06:23] [ Myblog ] [削除]
yueさん、はじめまして。

ご主人はモントリオールの国際機関にお勤めですか?

国際機関の事務局は、文化、習慣、言葉などバックグラウンドが全く違う職員の
寄せ集めでできているので、意思疎通の非効率は必然的に起こってしまいます。
最初は結構とまどったものです。

でも、違う文化の寄せ集めが協力し合い、機関が機能している様というのは、
国際機関のあるべき象徴的な形なんだと今は理解しています。

カナダからの日記も楽しみにしています。これからも、よろしくお願いします。


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[ yue ] [2006/05/20 13:34] [削除]
初めまして。mixiから来ました。
最近、夫から聞いたことと同じようなことが書かれていて
思わずコメントさせていただきました。
>出身国などの特定の国を代表して働くのではなく、中立の立場で働きます。ですから、加盟国間の「調整」をしたり、合意に従って事業を「実施」したりはしますが・・・
>例えば日本の民間企業などにくらべると組織が非効率であったりとか、仕事上の意思疎通にもっと労力が必要だったりとか、コスト・競争・成果などの意識が低かったりとか。
などなど。
「へぇ~」と思いながら聞いていたのですが、
事務所が違っても同じようなことを感じるものなのですね。

ドイツは親近感のある国なので(私は一度しか行ってませんが)
時々覗かせていただいております。
これからもオジャマすると思いますが、よろしくおねがいします。

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プロフィール

mickey10044

Author:mickey10044
男性。1999年より国連職員。

インド、ジュネーブ、ニューヨーク、ボン、ウィーンを経て、現在はイタリア・トリノの国際機関に勤務。IT部門のチーフ。PMP,CISSP。

mickey10044#hotmail.com
(#は@に変換)

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